2025年1月12日に中山競馬場で行われる「第41回フェアリーS」(芝1600m・3歳牝馬限定G3)について、過去の傾向を踏まえたデータ分析や有力馬の特徴を解説します。参考になる情報をまとめていますので、レースを予想する際のヒントにしてみてください。
レース傾向の分析
■高配当が多い“波乱”傾向
このフェアリーSは毎年波乱が多いことで知られ、近年の三連単はほぼすべて万馬券(一万円以上)になっています。過去10年の三連単配当が10万馬券になった回数も5回あるなど、大きく荒れるケースもしばしば見られます。
まだキャリアの浅い3歳牝馬同士の一戦であり、陣営も試行錯誤で臨むことが多いため、人気馬が取りこぼすケースも珍しくありません。
■中山芝1600mの特徴
舞台となる中山芝1600m(外回り)は、スタートしてすぐ急なカーブを迎え、下り坂・急坂・小回りといった要素が凝縮された“トリッキー”かつパワーも要求されるコースです。直線が短いため先行馬が有利にも見えますが、実際は「逃げ切り」から「差し」まで、様々な脚質が馬券に絡む傾向があります。当日の馬場状態や展開次第で結果が大きく変わりやすいため、先行馬・差し馬の両方に注意が必要です。
人気傾向の分析
■1番人気・2番人気の勝率はやや低め
フェアリーSでは1番人気・2番人気がそろって不振傾向にあります。過去10年で1番人気の勝利数はそこまで多くなく、代わりに6番人気以下の激走がしばしば見られます。ここ数年の馬券圏内では、10番人気以下から勝ち馬が出るケースもあるなど、とにかく人気が読みにくいレースと言えます。
■3番人気の好成績と下位人気の台頭
過去データを細かく見ると、3番人気が比較的勝利数を重ねている一方、10番人気以下も勝率こそ低いものの時折勝ち切っており、その配当は非常に高くなるケースが多々あります。人気サイドだけでなく、穴馬の選定も重要になるでしょう。
馬番(枠順)傾向の分析
■「極端な内外枠の不利」はやや緩和
中山マイルは一般的には内枠有利・外枠不利とされますが、フェアリーSに限ってみるとそこまで極端ではありません。過去のデータでも1~4枠と、5~8枠での勝利数に極端な差はなく、むしろ毎年入着枠が散らばることもしばしばです。
ただし、 急坂を含むコーナーワークでロスを抑えやすい「内寄り」の枠 がやや有利に働くことは確かです。馬場が荒れ始める開催後半になると外を回す差し馬が突っ込んでくるケースもあるため、枠だけで一概に判断はできない点がこのレースの難解さにつながっています。
有力な出走馬の実績と不安要素
以下は、想定人気上位・注目されそうな馬の一部です[4][6][7]。最終的な出走馬は確定前ですので、参考程度にご覧ください。
シホリーン
実績 :アルテミスS(G3)で不利がありながらも4着と健闘。道中スムーズなら勝ち負け可能の決め手を持ち、中山マイルで【1-1-0-0】と好成績を残しておりコース適性も十分。
不安要素 :小回りでの位置取りが鍵。ゲートや隊列次第では脚を余したり、進路を失ったりする不安が残る。
レイユール
実績:新馬戦で中山1600mを3馬身半差の快勝。上がりの速い末脚が武器で、瞬発力勝負でも強烈なキレを発揮する。
不安要素 :気性面に幼さがあり、追走の位置取りが後手に回ると前との差を詰めきれない可能性がある。折り合いを欠くと上がりの脚を活かしにくい点も課題。
ニシノラヴァンダ
実績 :函館2歳S(芝1200m)で2着に粘り込むなど、先行・逃げ脚が魅力。軽量級ながらテンのスピードが非常に速く、行き切れればしぶとい。
不安要素 :距離延長となる1600mが未知数。テンの速さ頼みの面があり、控える競馬になった場合の不安が残る。また、久々の実戦も懸念材料。
予想のヒントとまとめ
1. 波乱を前提に予想する
過去10年中、三連単の平均配当は高水準です。人気に関係なく穴馬の激走に注意し、広めに馬券を構成するのも一案です。
2. 脚質は「逃げ」&「差し」に要注目
一方的に逃げ残るパターンもあれば、差し馬が追い込んでくる展開もしばしば。ペースや隊列、馬場状態を見極めて予想に反映すると吉です。
3. 内枠有利説はやや薄れつつも、コースロスを意識
外枠でも好走例は珍しくなくなりましたが、基本的にはスムーズに立ち回れる枠が安心材料。騎手のコース取りや展開の読みが物を言います。
4. 若駒らしい“成長力”&“上昇度”に注視
この時期の3歳牝馬は一戦ごとの成長幅が大きい馬も多く、前走着順が悪くても一気に巻き返す例もあります。軽視せず、調教内容や陣営コメントなども確認しましょう。
まとめ
– フェアリーSは“波乱必至”の一戦で、上位人気馬でも取りこぼしが目立ちます。
– コース特性上、先行馬と差し馬の両方にチャンスがあり、枠順も極端な不利は少ない印象です。
– 有力馬にはスピードや瞬発力があるタイプが多く、折り合い面の不安や距離延長を克服できるかが鍵になるでしょう。
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