TARGET frontier 新しいPCへのデータ移行ガイド

TARGET
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先日、新しいパソコンを購入しました。久しぶりにTARGET frontierの新規インストールとデータ移行を行いました。

今までのパソコンから新しいパソコンへ、TARGET frontierはデータ量が多いので時間が掛かる場合があります。そこで個人データの移行に焦点を当て、スムーズな移行が出来るようにその手順を解説します。

 

1. はじめに:移行の準備と心構え

新しいパソコンへの移行は、以前のパソコンのスペックやインターネット回線の速度によって、所要時間が大きく変わります。最近の高性能PCと高速回線であれば、基礎データの登録は非常に短時間で完了します。しかし、長年蓄積してきたコメントデータやコンピ指数などの「個人データ」の移行には、それなりの時間がかかることを覚えておきましょう。

【移行前に確認すること】

  • 旧PCと新PCの動作確認: 両方のPCが正常に動作し、インターネットに接続できることを確認してください。
  • TARGET frontierの最新版ダウンロード: 新しいPCにインストールするTARGET frontierのインストーラーを、JRA-VANの公式サイトから最新版をダウンロードしておきましょう。
  • JRA-VAN IDとパスワードの確認: データラボの利用に必要なIDとパスワードを手元に用意しておきましょう。(データラボのJV-LINKは1アカウントで2つまでです。)
  • バックアップの重要性: 念のため、旧PCのTARGET frontierがインストールされているフォルダの中で個人データとプログラムフォルダにあるファイルを、外付けHDDやUSBメモリなどにコピーしてバックアップを取っておくことを強くお勧めします。万が一のトラブルに備えましょう。

2. 新しいパソコンへのTARGET frontierのインストール

新しいパソコンにTARGET frontierをインストールします。この際、特別な設定は必要ありません。

  1. インストーラーの実行: ダウンロードしたTARGET frontierのインストーラーをダブルクリックして実行します。
  2. 画面の指示に従ってインストール: インストールウィザードの指示に従って進めます。特に変更がなければ、デフォルトの設定で問題ありません。
  3. JRA-VANデータラボの初期設定: インストール後、TARGET frontierを起動します。新規インストールでは1ヶ月間は試用期間として無料で使用できるので、動作確認が出来て安心できるまでは試用期間を使って動かしましょう。この場合、メインは新PCを使うことをお勧めします。動作が安定したら、新PCにJV-LINKの設定をしましょう。

3. 最新データの登録

インストールである程度のデータは登録が終わります。

  1. TARGET frontierを起動: 新しいPCでTARGET frontierを起動します。
  2. メインパネルから「データ登録」を選択: またはメニューバーの「データ」から「データ登録」を選びます。
  3. ダウンロードの完了を待つ: 回線速度にもよりますが、数分程度で完了するはずです。

【データラボ用の主なデータフォルダ(TARGET frontierインストールフォルダ内)】

フォルダ名 データ内容
BR_DATA 生産者データ
BS_DATA 競走馬市場取引価格データ
BY_DATA 馬名の意味由来データ
CK_DATA 坂路調教データ
CS_DATA コース図・コース解説データ
CV_DATA 調教映像リストデータ
DE_DATA 出馬表データ、開催情報データ、特別登録データ
ES_DATA 地方成績データ、海外成績データ
FUKU_DATA 勝負服データ
HY_DATA 票数データ、KOL予想オッズデータ、KOL確定オッズデータ、TARGET CSV形式オッズデータ(出力時)
KT_DATA 種牡馬データ、繁殖牝馬データ、血統系統解説データ
UM_DATA 馬データ、産駒データ
OW_DATA 馬主データ
SE_DATA 成績データ、配当データ、馬毎レースデータ、レコードデータ、年間スケジュールデータ
TM_DATA 対戦型マイニングデータ(速報、蓄積双方)
W5_DATA 重勝式(WIN5)データ(速報、蓄積双方)

4. 個人データの移行

ここが最も時間がかかり、慎重に行うべき作業です。個人データは、ユーザーがTARGET frontier上で独自に蓄積した情報であり、基礎データのように再ダウンロードすることができません。

【移行方法の選択】

個人データの移行には、主に以下の2つの方法があります。

  • ネットワーク共有を利用する方法: 旧PCと新PCが同じネットワーク上にある場合に便利です。
  • USBメモリなどの外部ストレージを利用する方法: ネットワーク環境がない場合や、より確実にデータを移行したい場合に適しています。

どちらの方法でも基本的な手順は同じです。簡単なUSBメモリを利用する方法を例に説明します。

4.1. 旧PCからの個人データのコピー

  1. 旧PCのTARGET frontierを終了: データの破損を防ぐため、必ずTARGET frontierを終了させてください。
  2. TARGET frontierのインストールフォルダを開く: 通常は「C:\TARGET」などの場所にインストールされています。

  3. 個人データフォルダを特定しコピー: 以下のフォルダやファイルをUSBメモリなどの外部ストレージにコピーします。
    • 個人データ(Targetが作成したフォルダ):
      • EX_DATA:メモファイル、外部ファイル等(環境設定で変更可能)
      • FUKA_DATA:付加タイムデータ
      • H7_DATA:外部指数、補7の格納フォルダ
      • KCOM_DATA:旧KOL関係者コメントファイル(KC*.DAT)、旧KOL次走へのメモファイル(KM*.DAT)
      • MY_DATA:買い目データファイル(PD*.CSV)、レース印・馬印1ファイル(UM*.DAT)、旧予想コメントファイル(MD*.DAT)、旧結果コメント・レースコメントファイル(MS*.DAT)、旧馬コメントファイル(MU*.DAT)
        • MY_DATA\PD_WIN5:WIN5の買い目データ(PW*.CSV)
        • MY_DATA\RACE_COM:レースコメントファイル
        • MY_DATA\YOS_COM:予想コメントファイル
        • MY_DATA\KEK_COM:結果コメントファイル
        • MY_DATA\KOL1_COM:KOL関係者コメントファイル
        • MY_DATA\KOL2_COM:KOL次走へのメモファイル
        • MY_DATA\UMA_COM:馬コメントファイル (※元の記載ではMY_DATA\となっていましたが、一般的にはUMA_COMなどのフォルダに格納されます)
        • MY_DATA\KISI_COM:騎手コメントデータ
        • MY_DATA\CHOKI_COM:調教師コメントデータ
        • MY_DATA\TRAK_MEM:コースメモ
        • MY_DATA\TK_MARK, TK_MARK2, TK_MARK3:特別登録馬印1~3データ
        • MY_DATA\UmaMark2, UmaMark3:馬印2~3データ(UM*.DAT)
    • 個人で作成したフォルダ(私が独自に作成し、TARGET frontierのデータとして利用している):
      • CONPI_DATAフォルダ
      • CONPI2フォルダ
    • その他の個人ファイル:
      • CHECKファイル
      • .LSTファイル(各種リストファイル)
      • TFJV.INI:環境設定ファイル(移行後に設定を再調整する手間を省きたい場合にコピー)
      • TFJV.DEF:読み込み専用外部パラメータファイル(通常は変更不要ですが、カスタマイズしている場合はコピー)

     

  4. 【重要ポイント】
    • TFJV.INIは、旧PCでのTARGET frontierの環境設定(表示設定、各種パスなど)が保存されています。これをコピーすることで、新PCでも同じ設定で利用できますが、新PCの環境に合わせて一部手動で修正が必要になる場合があります(特にパス関連)。
    • MY_DATAフォルダは、環境設定で保存先を変更している場合があります。旧PCのTARGET frontierの環境設定を確認し、どこに保存されているかを把握しておきましょう。
    • TFJV.DEFは、複数のTARGETを使用してフォルダを共有する場合の各種パスなどが保存されています。

4.2. 新PCへの個人データの貼り付け

  1. 新PCのTARGET frontierを終了: データの破損を防ぐため、必ずTARGET frontierを終了させてください。
  2. 新PCのTARGET frontierインストールフォルダを開く: 旧PCと同じように、新しいPCのTARGET frontierインストールフォルダを開きます。
  3. コピーしたデータを貼り付け: USBメモリから、旧PCでコピーした個人データフォルダやファイルを、新PCの対応する場所に上書きコピーします。ファイルが大きい場合、一気にコピーをするとPCがスリープに入ったりして途中で中断するので、数回に分けてコピーすることをお勧めします。

5. 移行後の確認と設定

データ移行が完了したら、新しいPCでTARGET frontierを起動し、データが正しく移行されているかを確認します。

  1. TARGET frontierを起動: 新しいPCでTARGET frontierを起動します。
  2. 個人データの確認:
    • 過去のコメントデータやコンピ指数が正しく表示されるか確認します。
    • 「データ」メニューから「データ登録」を開き、最新のデータがダウンロードできるか確認します。
  3. 環境設定の確認(任意):
    • もしTFJV.INIをコピーした場合、表示設定や各種パスなどが旧PCと同じになっているか確認します。
    • 必要に応じて、新PCの環境に合わせて設定を調整します。特に、データ保存先のパスなどを変更した場合は、この設定も変更する必要があります。
    • 出馬表ファイル選択画面で抜けている日付があった場合、メインパネル→データ登録→ツール→個別データの再構築→カレンダーテーブルにチェックを入れて開始。これで、大丈夫なはずです。
  4. 動作確認: 実際にレース検索を行ったり、各種分析ツールを使ってみたりして、問題なく動作するか確認しましょう。

6. トラブルシューティング(よくある問題と解決策)

  • データが正しく表示されない:
    • 個人データが正しいフォルダにコピーされているか再確認してください。
    • TARGET frontierを一度終了し、再起動してみてください。
    • TFJV.INIをコピーした場合、設定ファイルの内容が新PCの環境と合っていない可能性があります。一度TFJV.INIを削除し、TARGET frontierを起動して初期設定に戻してから、再度個人データをコピーしてみるか、旧PCと同時に立ち上げて見比べながら手動で設定を調整してください。
  • JRA-VANデータラボのデータがダウンロードできない:
    • インターネット接続が正常か確認してください。
    • JRA-VAN IDとパスワードが正しく入力されているか確認してください。
    • JRA-VANのサービスが一時的に停止していないか、公式サイトで確認してください。
  • 動作が不安定になる:
    • PCの再起動を試してください。
    • TARGET frontierの再インストールを検討してください(その際は個人データのバックアップを忘れずに)。

7. まとめ

TARGET frontierの新しいPCへの移行は、特に個人データの扱いに注意が必要ですが、このガイドを参考にしていただければスムーズに行えるはずです。新しい高性能PCで、快適な競馬データ分析をお楽しみください!

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