土日に追い切る本数が多い厩舎ベスト50|実態はほぼ「日曜追い」だった

競馬データ
スポンサーリンク
スポンサーリンク

競馬の追い切りというと、水曜と木曜が中心です。これは感覚的にもよく知られていると思います。

では、土日に追い切る厩舎はどこなのか。2021年7月27日から2026年8月14日まで、ウッドデータが揃う全期間の追い切り743,697本を対象に調べてみました。

集計して最初に分かったのは、「土日の追い切り」とひとまとめにするのは少し乱暴だったことです。実態はほぼ日曜でした。

まず前提:「土日」の実態はほぼ日曜

全追い切り743,697本を曜日別に分けると、次のようになりました。

曜日 構成比
50.3%
18.1%
22.9%
3.4%
2.6%
1.7%
0.9%

※構成比は小数第1位に丸めているため、合計は99.9%になります。

水曜が50.3%で半数を占めるのは予想どおりですが、日曜は22.9%。木曜の18.1%を上回っています。日曜は「第3の柱」というより、数字だけを見れば実質2番目の追い切り曜日です。

一方、土曜は2.6%しかありません。美浦と栗東に分けても、日曜が2割強、土曜が2〜3%という構成はほぼ同じでした。

したがって、以下のランキングは「土日の本数順」ではありますが、ほとんどの厩舎では実質的に日曜の本数で順位が決まっています。

土日に追い切る本数が多い厩舎ベスト50

ここではベスト50のうち上位20厩舎を掲載します。

厩舎 土日計 全追い切り 土日率
1 手塚貴久 美浦 95 2,988 3,083 8,332 37.0%
2 黒岩陽一 美浦 48 2,735 2,783 6,359 43.8%
3 高木登 美浦 29 2,604 2,633 6,437 40.9%
4 木村哲也 美浦 77 2,453 2,530 5,890 43.0%
5 吉岡辰弥 栗東 1,872 641 2,513 4,849 51.8%
6 鹿戸雄一 美浦 34 2,459 2,493 6,038 41.3%
7 大竹正博 美浦 48 2,289 2,337 5,912 39.5%
8 尾関知人 美浦 499 1,758 2,257 6,148 36.7%
9 上村洋行 栗東 22 2,233 2,255 5,505 41.0%
10 堀宣行 美浦 50 2,195 2,245 6,365 35.3%
11 橋口慎介 栗東 217 1,972 2,189 5,820 37.6%
12 栗田徹 美浦 153 2,034 2,187 6,553 33.4%
13 武井亮 美浦 340 1,846 2,186 5,516 39.6%
14 中内田充 栗東 36 2,106 2,142 6,213 34.5%
15 武英智 栗東 1,898 187 2,085 4,432 47.0%
16 森田直行 栗東 130 1,953 2,083 4,939 42.2%
17 清水久詞 栗東 901 1,157 2,058 6,414 32.1%
18 友道康夫 栗東 67 1,980 2,047 6,154 33.3%
19 古賀慎明 美浦 29 1,958 1,987 5,133 38.7%
20 池江泰寿 栗東 40 1,942 1,982 6,485 30.6%

本数1位は美浦の手塚貴久厩舎で、土日合計3,083本。うち日曜が2,988本で、ほぼ完全な日曜型です。2位の黒岩陽一厩舎、3位の高木登厩舎、4位の木村哲也厩舎も同じ傾向でした。

ただし、本数は所属頭数が多ければ増えます。そこで、全追い切りに占める土日の割合である「土日率」も併記しました。

手塚厩舎は本数では1位ですが、土日率は37.0%。率だけなら吉岡辰弥厩舎の51.8%、武英智厩舎の47.0%、黒岩厩舎の43.8%の方が上です。「ランキング上位=土日志向が強い」とは限らない点には注意が必要です。

なお、ベスト50の25位に入った国枝栄厩舎と、39位の宗像義忠厩舎は集計期間中に引退しています。最終出走が2月末から3月初めで、定年引退の時期とも整合します。過去5年分の累計ランキングなので、現在の現役厩舎一覧とは一致しません。

少数ながら存在した「土曜型」の厩舎

全体では土曜の追い切りが2.6%しかないにもかかわらず、土曜を主戦にしている厩舎がありました。通常の上位ランキングとは母数の単位が違うため、別表にしています。

厩舎 土曜比率
武英智 栗東 1,898 187 42.8%
吉岡辰弥 栗東 1,872 641 38.6%
吉田直弘 栗東 1,013 192 25.7%
村田一誠 美浦 833 231 25.1%

特に目立つのは武英智厩舎と吉岡辰弥厩舎です。武厩舎は土曜1,898本に対して日曜187本。吉岡厩舎も土曜1,872本に対して日曜641本でした。

これが特定の年だけに起きたデータ異常ではないかと思い、2021年から2026年まで年別にも確認しました。しかし、毎年ほぼ同じ形でした。武厩舎の場合は、毎年おおむね「土曜約400本、日曜約50本」という傾向です。偶然ではなく、厩舎の追い切り習慣として定着していると考えた方がよさそうです。

「土曜型だから型外が多い」とは限らなかった

ここで、もう一つ気になったことがありました。

水曜と木曜の追い切りを中心に見るアプリの5分類では、土曜型の厩舎ほど「型外」に偏るのではないか。そう考えて確認しましたが、この仮説は成立しませんでした。

土曜型に含まれる長谷川厩舎の型外率は4.0%。一方、日曜型の木村哲也厩舎は57.7%で、全厩舎平均は25.5%でした。曜日の使い方と型外率は単純には結びつきません。

型外率は、土曜型か日曜型かではなく、追い切りの組み立て方やコース選択など、別の要因で決まっているようです。

まとめ

今回の集計で一番印象に残ったのは、日曜の追い切りが22.9%もあったことです。水曜中心という大きな構図は変わりませんが、日曜は木曜を上回る規模でした。

その一方で、土曜は全体の2.6%にすぎません。ただし、武英智厩舎や吉岡辰弥厩舎のように、土曜を明確に使い続ける厩舎も存在します。

同じ「土日の追い切り」でも、日曜中心の多数派と、土曜を継続的に使う少数派では意味が違います。曜日別に分けてみることで、厩舎ごとの調整パターンがかなりはっきり見えてきました。

厩舎別 土日追い切りランキング|美浦・栗東の調教曜日データ
JRA美浦・栗東の調教計測データ743,697本を集計した、土日に追い切りを行う本数が多い厩舎ベスト50。日曜23%・土曜3%という曜日分布や、土曜を主戦にする例外的な厩舎も掲載。2021年7月27日〜2026年8月14日集計の無料データで...

コメント