フェブラリーSでインティは逃げなかった。逃げると思っていた人は多かったと思う。僕もそのひとりで、昨年のフェブラリーSと同じように先手を取って、ペースを落として逃げ切りを狙うと思っていた。でも、インティは逃げなかった。
インティは本来の姿ではなかった
フェブラリーSのレースリプレイを何度も見た。インティはゲートを出てから普通に走っていた。ダッシュが悪いわけではないが、凄く前に行きたいという走りではなかった。武豊が押して行ったが前へ前へという走りではなかった。先行集団の4番手で折り合って走っていた。
前走の東海Sでは、外枠13番からの競馬。逃げ馬スマハマが2枠4番からのスタートなので、この馬が逃げると思っていた。インティは2番手からの競馬をすると思っていたら、スタートから行く気がなく好位からの競馬をした。「こういう競馬で勝てるのか?」と思ってみていたが、前を行くエアアルマスを捉えることは出来なかった。しかも、後ろにいたヴェンジェンスに差されてしまった。レース後の武豊のコメントは
前々走の第20回チャンピオンズカップでは、スタートして武豊が「インティ!さあ行くぞ!」と促して前に行った。行き脚が付くとすっと手綱を緩めてインティの行く気に任せていた。まさに人馬一体と言った感じの走りだった。結果はクリソベリルとゴールドドリームに差されてしまった。しかし、インティらしい走りだった。レース後の武豊のコメントは
3走前のみやこSでは川田将雅が手綱を取った。大外16番で斤量59キロということもあり、無理して行きたくない感じのスタートだったが、インティは行きたがっていてハイペースを2番手からの競馬で息が入らずに15着に惨敗。川田将雅はレース後に
武豊はインティの力を信じて逃げなかったのかも
フェブラリーSで、武豊はインティのスタートがあまりよくなかったので、無理に逃げるよりも東海Sのように好位で折り合う競馬を瞬時に判断したと思う。でも、4コーナーまではいい走りだったが、直線は追っても伸びなかった。
掛かる事を恐れていたのか、逃げなくても勝てると思っていたのか。レースプランはいくつも用意していたと思う。パドックの雰囲気は良かった。だから、楽しみにしていた。武豊も楽しみにしていたはず。インティの力を信じているから。
インティは素直な馬だから、行けと促されれば前に行く。促されなければ自分の競馬をする。でも、隣に馬がいると負けたくはないので力んでしまう。でも、自分の競馬に徹すればまだまだ大きいところを狙えると思う。
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