第43回エリザベス女王杯は3人気のリスグラシューがゴール前で9人気のクロコスミアを捉えて優勝した。これまで、G1では2着4回と今一歩足りなかったが今回はきっちり差し切った。鞍上のモレイラ騎手の手腕もあったが、リスグラシュー自身もパワーアップしていたのが勝因だと思う。
モレイラ騎手が初のG1勝ち
マジックマンの異名を持つモレイラ騎手も、エリザベス女王杯で初めてG1を勝った。これまでは、北海道シリーズで騎乗していたが今年は秋に短期免許を取得して、G1シーズンでの騎乗となった。この秋のG1ではスプリンターズS(ナックビーナス2人気7着)、菊花賞(グロンディオーズ6人気13着)、天皇賞秋(サングレーザー4人気2着)を3回騎乗。そして、4回目のエリザベス女王杯で初の栄冠を手にした。まあ、実績ある騎手なのでそのうち勝つだろうとは思っていましたが、ここで勝つのはさすがですね。
モレイラ騎手の今年の成績を集計して、勝利馬主を勝利順に並べてみるとキャロットファーム(6勝)、サンデーレーシング(4勝)、金子真人HD(3勝)、社台RH(3勝)、シルクレーシング(3勝)と上位は社台系で締めている。今回のリスグラシュー(キャロットファーム)の勝利でますます社台との繋がりが強くなってきた。
今回の短期免許も身元引受調教師は堀宣行、契約馬主は吉田和子をガッツリ社台系ですからね。今年のJRAの騎手免許試験では落ちてしまったが、来年受験するようなら見えざる力が働く可能性はあるでしょうね。
初のG1勝ちとなったリスグラシューの馬主はおなじみのキャロットファーム。キャロットファームは2014年に王者サンデーレーシングから、勝利数と賞金で上回って初のリーディングに輝いた。そのあとの2015年、2016年、2017年と常にサンデーレーシングを脅かす存在だったが、昨年はシルクレーシングに勝利数、賞金ともに負けてしまった。
そして、今年の重賞戦線(障害を除く)での、勝利数の多い馬主を順に並べてみるとシルクレーシング(11勝)、サンデーレーシング(10勝)、キャロットファーム(5勝)、ゴドルフィン(5勝)、サトミカンパニー(4勝)、社台レースホース(4勝)、G1レーシング(4勝)となってキャロットファームは3位に甘んじている。
クラブ馬主の格から言えばシルクレーシングよりもキャロットファームの方が上。会員も高いお金を払って一口馬主になっているわけで、キャロットファームの馬にはもっと頑張ってもらいたいところでしょう。
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