今年の菊花賞は皐月賞馬のミュージアムマイル、ダービー馬のクロワデュノールが不在のレースになります。過去に皐月賞馬、ダービー馬が不在だったレースは2001年から2024年で調べてみると8回ありました。その、8回について詳しく検証してみました。
1. 三冠レースとの関係から見た傾向(2001〜2024年)
過去20年以上のデータによると、「皐月賞」「日本ダービー」「菊花賞」という三冠レースの出走履歴には明確な傾向があります。
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皐月賞・ダービー両方に出走して菊花賞を勝った馬:4頭
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皐月賞・ダービーのいずれにも出走せずに菊花賞を勝った馬:4頭
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一方で「皐月賞だけ出走」または「ダービーだけ出走」して菊花賞を勝った馬はいない
つまり、過去の勝ち馬は次のいずれかに属します:
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三冠すべてに出走した「王道タイプ」
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三冠レースをまったく走っていない「別路線タイプ」
2. 今年の該当馬(2025年)
今年(2025年)の菊花賞で「皐月賞・ダービーともに出走」したのは次の2頭のみです。
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エリキング(皐月賞11着、ダービー5着)
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ジョバンニ(皐月賞4着、ダービー8着)
その他の有力馬の出走履歴:
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ショウヘイ:ダービーのみ出走で3着
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ジーティーアダマン:皐月賞のみ出走
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その他多数の馬:三冠レース未出走
よって、歴史的パターンに照らすと勝ち馬候補は
「エリキング」「ジョバンニ」または「三冠未出走の別路線馬」
のいずれかに絞られます。
3. 前哨戦(神戸新聞杯・セントライト記念)との関係
過去20年間で、神戸新聞杯またはセントライト記念のいずれかに出走した馬が菊花賞を勝つ傾向が強いです。
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エリキング・ジョバンニ:神戸新聞杯組(該当)
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ショウヘイ:神戸新聞杯組(該当)
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セントライト記念組では:
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ヤマニンブックリエ
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ジーティーアダマン(ただし皐月賞出走歴ありのため除外)
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レッドバンデ などが候補。
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4. 「皐月賞・ダービー好走馬」条件の再確認
皐月賞・ダービーのどちらかで3着以内に入っていた馬が、その後の菊花賞でも勝利しているという傾向があります。
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エリキング:皐月賞11着、ダービー5着 → 該当せず
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ジョバンニ:皐月賞4着、ダービー8着 → 該当せず
→ 今年のこの2頭は「好走条件」に当てはまらないため、別路線組が勝つ可能性が高いと見られます。
5. 別路線組の可能性と該当馬
神戸新聞杯・セントライト記念以外のルートから勝った例は、ドゥレッツァ(日本海S1着)、フィエールマン(ラジオNIKKEI賞2着)、スリーロールス(野分特別1着)でした。
今年このルートに近い馬:
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エキサイトバイオ(ラジオNIKKEI賞4人気1着)
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アマヒキ(阿賀野川特別1人気1着)
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ミラージュナイト(札幌日刊スポーツ杯1人気1着)
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レクスノヴァス(阿寒湖特別1人気1着)
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マイユニバース(九十九里特別1人気1着)
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ゲチュタール(日本海S1人気1着)
いずれも前走勝利馬(2勝クラス以上)で、好走傾向が強い。
特にマイユニバースは注目株:
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2勝クラスを1.2秒差で圧勝
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鞍上:武豊
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血統:父レイデオロ(ダービー馬)×母父ネオユニバース(皐月賞・ダービー馬)
→ 距離適性・血統ともに菊花賞向き。
6. 人気と荒れ傾向の分析
条件戦から好走した馬は、多くが人気薄(8番人気前後)。
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フリーロールス:前走3番人気1着 → 本番8番人気1着
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ビートブラック:前走5番人気1着 → 本番13番人気3着
したがって、条件戦経由の馬が台頭する場合は波乱傾向が強い。
🔎 総合見解(まとめ)
| 区分 | 該当馬 | 評価 |
|---|---|---|
| 皐月賞+ダービー出走組 | エリキング、ジョバンニ | 実績不足でやや割引 |
| 三冠未出走・条件戦組 | マイユニバース、レックスノバ、雨引き、ミラージュナイト | 勢い・内容とも良好 |
| 穴候補 | ゲチュタール | 条件戦勝ち上がり・展開待ち |
🎯 結論(推奨観点)
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本命候補:マイユニバース(勢い+血統+騎手)
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対抗:レックスノバ、ミラージュナイト
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穴:ゲチュタール
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波乱度:★★★☆☆(例年以上に荒れる可能性)

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