短期免許の外国人騎手を調べてみたら、契約馬主27件のうち13件が吉田家とノーザン系クラブだった

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毎年、春と秋に短期免許で外国人騎手が来日します。特に秋のG1シーズンになると欧州から多くの騎手がやってきます。彼らがどのあたりの馬に乗るのかは、まあ、だいたい見当がつきますよね。厩舎と馬主のつながりを見ていれば読めるところですから。

JRAは短期免許を交付するたびにニュースを出していて、そこに身元引受調教師と契約馬主が載っています。日本での受け入れ先の厩舎と、騎乗契約を結んだ馬主です。見当を確かめるにはここを見れば済む話で、つまり答えは最初から公表されているわけです。

ただ、これが毎回ニュース記事の中にあるので、見たいときに探しに行くのが地味に面倒で。先日のトム・マーカンド騎手の交付の記事を読んだときに、だったら騎手辞書の中に入れておけばいいじゃないか、と思いました。

短期免許の騎手ページに身元引受調教師と契約馬主を表示

短期免許で来日した騎手のページを開くと、成績表の上に「短期免許」の欄が出るようにしました。

トム・マーカンド騎手だと、こうなっています。

  • 免許期間:11月7日から12月29日まで
  • 身元引受調教師:宮田敬介(美浦)
  • 契約馬主:有限会社シルクレーシング
トム・マーカンド騎手のページの短期免許欄

調教師名からは厩舎辞書のページへ飛べます。各行の右端にJRAの元の記事へのリンクも付けたので、一次情報を確かめたいときはそのまま開けます。

過去の交付も新しい順に並べました。マーカンド騎手なら2025年1月、2025年11月、今回の2026年11月と3回分が出ます。

契約馬主の27件のうち13件が吉田家名義とノーザン系クラブ

2年分さかのぼって、16人・27件の交付が集まりました。これを馬主で並べ直すと、だいぶ偏っています。

  • 吉田勝己氏:4件(バデル、ルメートル、デムーロ2回)
  • 吉田和美氏:3件(プーシャン2回、ハマーハンセン)
  • 吉田照哉氏:1件(ミシェル)
  • 有限会社シルクレーシング:4件(マーカンド3回、シュタルケ)
  • 有限会社キャロットファーム:1件(ドイル)

吉田勝己氏はノーザンファームの代表、吉田和美氏はその奥さん、吉田照哉氏は社台ファームの代表です。シルクレーシングとキャロットファームは、ノーザンファームの馬を中心に扱う一口クラブ。この5つを足すと13件で、27件のほぼ半分になります。騎手の数で数えると9人です。

短期免許の外国人騎手がノーザンファームや社台ファームからの声がかりで来るというのは、公表される話ではありません。でも契約馬主の欄に出てくる名前がこれなので、どの系列の馬に乗るつもりで来たのかは、ここを見ればだいたい分かってしまうわけです。

残る14件も、株式会社ダノックスが4件で一番多いところです。社台グループの馬主というわけではありませんが、持ち馬の多くは社台・ノーザンの生産馬ですね。

来日のたびに受け入れ先が同じ騎手が多い

同じ騎手が繰り返し来日している場合、受け入れ先はほぼ固定されていました。

  • トム・マーカンド騎手:3回とも宮田敬介厩舎(美浦)/有限会社シルクレーシング
  • ダミアン・レーン騎手:3回とも堀宣行厩舎(美浦)/株式会社ダノックス
  • クリスチャン・デムーロ騎手:2回とも斉藤崇史厩舎(栗東)/吉田勝己氏
  • アレクシ・プーシャン騎手:2回とも田中博康厩舎(美浦)/吉田和美氏

毎回声をかける側が決まっている、ということなんでしょうね。1回限りの受け入れではなく関係が続いているわけで、そうすると逆に気になるのが、変わった場合です。

受け入れ先が変わった2人(マイケル・ディー騎手とレイチェル・キング騎手)

マイケル・ディー騎手は、2025年4月の来日が国枝栄厩舎(美浦)/DMMドリームクラブ株式会社。2026年3月と4月は嘉藤貴行厩舎(美浦)/原禮子レーシング株式会社です。厩舎も馬主も入れ替わっています。

マイケル・ディー騎手のページ。受け入れ先が替わっている
マイケル・ディー騎手のページ。受け入れ先が替わっている

これは国枝栄厩舎そのものが現在はもう無いので、受け入れ先を変えざるを得なかった形かなと思います。

レイチェル・キング騎手は少し違う変わり方でした。身元引受調教師は3回とも堀宣行厩舎(美浦)で変わりません。ところが契約馬主のほうが、2025年1月は株式会社ダノックス、2025年7月と2026年1月は金子真人ホールディングス株式会社になっています。

ダノックスと金子ホールディングスはノーザンファームと繋がりが太いのでその関係だと思います、

表示が出ない7人は、WASJと大レース週の短期来日

短期免許の騎手全員にこの欄が出るわけではありません。

騎手辞書に入っている短期免許の騎手は18人いますが、身元引受調教師と契約馬主が出るのは11人です。残りの7人はWASJとジャパンカップで来日した騎手になります。

5人は、2026年8月のワールドオールスタージョッキーズ(WASJ)で来日した騎手です。M.ヴェロン、Z.ロイド、S.ナレドゥ、R.フーリー、R.ヘルナンデスの5人で、騎乗はいずれも8月22日・23日の2日間だけ。WASJの場合は交付のニュースそのものが出ないので、身元引受調教師も契約馬主も公表されません。

残る2人は、M.ザーラ騎手が2025年11月23日の1日、M.バルザローナ騎手が11月29日・30日の2日。マイルチャンピオンシップとジャパンカップの週ですね。こちらも交付の記事は見つかりませんでした。

なので、ここが空欄なのは取りこぼしではなく、もともと無いということです。逆に言えば、この欄が出ている騎手は「日本の厩舎に受け入れられて、ひと開催以上乗るために来た」ということになります。

騎手エージェントから騎手辞書へ飛べるように

もうひとつ、騎手エージェントのページから騎手辞書へリンクを張りました。

騎手名をクリックしてエージェントの変更履歴を開くと、見出しの右に「騎手辞書で成績を見る」が出ます。「この騎手、エージェントが替わってるな」と思ったときに、そのまま成績のほうへ回れます。

騎手エージェントの詳細から騎手辞書へ
騎手エージェントの詳細から騎手辞書へ

リンクは騎手エージェントから騎手辞書への一方通行にしました。エージェントを付けていない騎手もいるので、騎手辞書の側に戻りのリンクを置くと、空振りする騎手が出てきてしまうんですよね。

地方所属の騎手は騎手辞書にページがないので、リンク自体が出ません。今の登録だと御神本訓史騎手(大井)、笹川翼騎手(大井)、野畑凌騎手(川崎)、飛田愛斗騎手(佐賀)の4人がこれに当たります。

4つのツールのつながり

これで騎手まわりが4つになったので、どこからどこへ行けるのかを1枚にまとめました。

騎乗相関図・厩舎辞書・騎手辞書・騎手エージェントのつながり
騎乗相関図・厩舎辞書・騎手辞書・騎手エージェントのつながり
  • 騎乗相関図と騎手辞書は行き来できます
  • 厩舎辞書と騎手辞書も行き来できます
  • 騎手エージェントからは騎手辞書へ(戻りは無し)

TARGETをお使いの方は、名前の上で右クリックしてインターネットリンク(名称用)に登録しておくと、出馬表から直接それぞれのページが開きます。

更新は週明け。JRAの発表から自動で取り込みます

身元引受調教師と契約馬主は、JRAのニュース一覧を見に行って自動で拾う形にしました。週明けの更新のときに一緒に更新するので、新しい交付が出れば次の更新で増えます。今回さかのぼったのは24か月分で、20本の短期免許のニュースから16人27件が入りました。

短期免許の騎手は成績のサンプルが少なくて、勝率や回収率だけではなかなか判断しづらいところがあります。そこに「誰の受け入れで、誰の馬に乗るのか」が並んでいれば、出馬表の見え方は少し変わるんじゃないかなと思っています。当たるかどうかは別として(^^ゞ

※ 身元引受調教師・契約馬主はJRAの公表内容をそのまま転記しています。成績の集計はJRA-VANのデータからです。馬主の系列についての見方は僕の読みで、JRAやノーザンファーム・社台ファームが公表しているものではありません。

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