秋華賞プレレーティングの分析

レース情報
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プレレーティングとは

競馬のレーティングは、レースの着差や負担重量の差などを数値に置き換えて競走馬の強さを評価する指標です。競馬ブックの解説によると、レーティングは基本的に0.1秒または半馬身(0.2秒)ごとに1ポイント、負担重量差0.5kgにつき1ポイントの差を付ける。たとえば57kg同士で1馬身の差が付けば2ポイントの差になり、55kgの馬が57kgの馬に同着した場合は4ポイントの差が付く。このように負担重量と着差を基に順序関係を固定することで各馬の能力値が求められ、それを上から並べたものがランキングです。JRAではGⅠ競走の出走馬を決める際にこの評価を用いるため、レース前に有力馬の能力値を示した「プレレーティング」を発表しています。

2025年秋華賞プレレーティング(今年分)

2025年の秋華賞(芝2000m・3歳牝馬)に向けてJRAが公表したプレレーティングでは、桜花賞を勝った エンブロイダリー と優駿牝馬(オークス)とローズステークスを勝った カムニャック が最も高い114M(エンブロイダリーは牝馬で負担重量を引いたマイル戦基準、カムニャックはマイル&中距離の両カテゴリー)となりました(jra.go.jp。ローズステークス2着の テレサ が111Mで続き、その下にはパラディレーヌやビップデイジーなど110台の馬が並びます。

馬名 2025年度レーティングの最高値 2025年度レーティング該当レース
インヴォーグ
ヴーレヴー 104M エルフィンS1着
エリカエクスプレス 107M フェアリーS1着
エンブロイダリー 114M 桜花賞1着
カネラフィーナ
カムニャック 114M,L 優駿牝馬1着、ローズS1着
クリノメイ 108M チューリップ賞1着
グローリーリンク 102M エルフィンS2着
ケリフレッドアスク 106I 紫苑S1着
ジョイフルニュース
ジョスラン 105I 紫苑S2着
セナスタイル 110M ローズS3着
ダノンフェアレディ 103I 紫苑S3着
テリオスララ
テレサ 111M ローズS2着
パラディレーヌ 110L 優駿牝馬4着
ビップデイジー 110M ローズS4着
ブラウンラチェット
マピュース 108M 中京記念1着
ランフォーヴァウ
ルージュソリテール 103M スイートピーS1着
レーゼドラマ 107M フラワーC1着
補足: カテゴリ記号はレーティングが算定された距離区分で、Mはマイル戦(1600m前後)、Lは長距離(中距離も含む)を意味します。複数の区分で高い評価を得た馬には複数の記号が付いています。

歴代秋華賞プレレーティング(2017–2024)

1996年創設の秋華賞では、毎年3歳牝馬の主要レース(桜花賞、優駿牝馬、ローズS、紫苑Sなど)での実績からプレレーティングが算定されます。2017年以降のデータがJRA公式サイトで公開されており、以下に各年の最高値と該当馬をまとめました。

年度 最高プレレーティング
(値+カテゴリ)
該当馬(オークス着順) 主な参考レース
2024年 115 L チェルヴィニア(1着) 優駿牝馬1着
2023年 120 L リバティアイランド(1着) 優駿牝馬1着
2022年 115 L スターズオンアース(3着) 優駿牝馬1着
2021年 115 M ソダシ(10着) 桜花賞1着
2020年 115 M デアリングタクト(1着) 桜花賞1着
2019年 112 L カレンブーケドール(2着) 優駿牝馬2着
2018年 115 M/L アーモンドアイ(1着) 桜花賞1着・優駿牝馬1着
2017年 112 M アエロリット(7着) NHKマイルC1着

傾向と考察

  • 基準値の推移 – 秋華賞のプレレーティング最高値は概ね112〜115に集中しています。例外は2023年のリバティアイランドで、オークスでの圧勝を反映して歴代最高の120Lが付与されましたjra.go.jp

  • クラシック実績が鍵 – ほとんどの年で桜花賞や優駿牝馬の勝ち馬が最高レーティングとなっています。複数の距離区分で高評価を受ける馬(例:2018年のアーモンドアイや2025年のカムニャック)は二冠を制しているか両路線で好走した馬です。

  • 勢力図の変遷 – 2017年〜2019年は112〜115程度で拮抗していましたが、2020年以降は無敗牝馬が出現し、デアリングタクト(2020年)・ソダシ(2021年)・スターズオンアース(2022年)・リバティアイランド(2023年)といった歴史的名牝が連続して最高値を更新する構図になっています。

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