ノーザンファームの狙いはどこに

生産者馬主
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今日現在(2021/1/30)のクラス別頭数をTARGETで調べてみると以下のようになっていました。オープン馬は575頭でした。このうち、ノーザンファーム生産馬は152頭でシェア26.4%でした。3歳馬のオープン馬は18頭ですが、このうち15頭がノーザンファーム生産馬という圧倒的なシェアでした。

3歳牡馬は皐月賞を、3歳牝馬は桜花賞が当面の目標で、その先にダービーとオークスがあります。G1に出走するためにはトライアルで権利を取るか、重賞を勝って賞金を加算するしかありません。ダノンザキッドとソダシはG1を勝っているので賞金面はクリアしているので、ぶっつけでG1挑戦もあります。そのほかのオープン馬は先を見据えてどこかの重賞を使ってくるでしょう。

3勝クラスは8頭うち半数の4頭がノーザンファーム生産馬で、2勝クラスは67頭のうち14頭がノーザンファーム生産馬でした。この2勝クラスの馬が重賞に出てくるわけですが、牡馬路線は1600mから2000mで行われます。2勝クラスで、2000m戦を勝っている馬は11頭いました。このうちノーザンファーム生産馬は5頭でした。ノーザンファーム系がクラシックに強いのはそのレースを勝つためのノウハウがあるからだと思っています。それは、血統であったり、調教方法だったりするわけです。

昨年は牡馬路線はコントレイル、牝馬路線はデアリングタクトが3冠全てを勝利し、ノーザンファーム系は勝てませんでした。それでも、皐月賞はシルクレーシングのサリオスが2着、ダービーもサリオスが2着でサンデーレーシングのヴェルトライゼンデが3着になり、菊花賞では近藤英子氏のアリストテレスが2着、サトミカンパニーのサトノフラッグが3着になっています。また、桜花賞ではキャロットファームのレシステンシアが2着、トライアルのローズSでシルクレーシングのリアアメリアが勝つなどしています。古馬路線は牡馬牝馬の3冠馬は強力ですが、出走するレースは限られているので全体としてはノーザンファーム系が強いのは変わらないと思っています。

 

 

2020年の重賞レースは全部で128レース行われました。そのうち、G1が24レース、G2が36レース、G3が68レース行われました。G1の24レースを見ると、2歳限定が3レース、3歳限定が7レース、3歳以上が9レース、4歳以上が5レースでした。

また、距離別で見るとG1は1600mで7レース、2000mで5レース、2400mで3レースなど根幹距離でのレースが主体になっています。G3は1600mから2000mが多く、G2は1400mから2200mが多いです。

ノーザンファーム系が強いのは1600m、2000m以上です。それは、この距離に強い馬作りをしているからです。短距離やダートで強い馬もいますが、それは個々の適性がそちらに合ったというだけで、強い短距離馬を作ることはしていないと思います。スプリンターズSを勝ったグランアレグリアも桜花賞を勝つことを目標にしていたのですが、結果として短距離で開花し、安田記念やマイルチャンピオンシップを勝つことが出来ました。能力があるから出来ることで、それがノーザンファーム系の強みだと思っています。

ダート路線は基本的にノーザンファーム系以外が狙い目です。ノーザンファーム系でも強いダート馬は出てくることがあります。ジャパンカップダートを勝った カネヒキリ、ヴァーミリアン、アロンダイトなどはデビューは芝でした。ゴールドドリームやクリソベリルの父ゴールドアリュールもデビューは芝でダービー5着になったほど。でも、結果としてダート適性があるだけで狙っているわけではないと思っています。ノーザンファーム系の狙いはあくまでもクラシックと古馬中距離路線です。ノーザンファーム系クラブ(サンデー、シルク、キャロット)などは特にその傾向が強いです。

 

 

下に昨年の重賞勝ち馬を条件別に出してみました。昨年の3歳限定では非ノーザンファーム系が多く勝っています。しかし、2着ではノーザンファーム生産馬が半分以上でした。この2着馬が今年活躍すると思っています。

2歳限定重賞(7月-12月)

3歳限定重賞(1月-10月)

3歳以上重賞(6月-12月)

4歳以上重賞(1月-5月)

 

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