2021年天皇賞秋 前走後のコメントより勝ち馬を探す

レース展望
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レース終了後のコメントには騎手によって本音だったり、馬主や調教師向けだったり、当たり障りのないコメントだったり、いろいろあります。特に勝った時や惜しかったときなどのコメントは本音に近いので、次のレースの参考になります。そこで、レース後コメントより勝ち馬になりそうな馬を探してみたいと思います。

第164回菊花賞の前走のレース後騎手コメントから勝ち馬になりそうな馬を探してみます。

天皇賞秋出走馬の前走コメント

◆ 1枠 1番 コントレイル 牡4 福永祐一 58(栗)矢作芳人

【前走関係者コメント】
福永騎手 少しうるさかったけど、ゲートは五分に出てくれました。ただ結構流れていたし、長い距離を使ってきていたためか、思ったよりも後ろでのレースに。3角あたりから動きましたが、思った以上に馬場が悪くなっているためか、最後は厳しくなりました。動いていかなくてはいけない立場なので仕方ありませんが、グランアレグリアには競り勝ってくれましたからね。勝ち馬は最後まで止まらなかったし、強かったです。

【前走時次走へのメモ】
16キロ増は成長分、仕上がりは良く映った。返し馬では硬さも感じられず。ジワッと行かせて中団のやや後ろから。折り合いもついて追走はスムーズ。3角から動き出し、半マイル標過ぎからはグランアレグリアとともに進出してきたが、結局はこれを捉えるのが精一杯だった。道悪に切れをそがれたか。

◆ 1枠 2番 カデナ 牡7 田辺裕信 58(栗)中竹和也

【前走関係者コメント】
田辺騎手 ゲートの中で扉を蹴っていて出るのが遅くなってしまいました。もともとダッシュが利くタイプでもないので、位置取りとしてはあのあたりだろうとは思っていましたが、やはり時計の速い開幕週の馬場ではこの馬の良さが生きませんね。

◆ 2枠 3番 モズベッロ 牡5 池添謙一 58(栗)森田直行

【前走時次走へのメモ】
例によってスタートして1歩目が遅かった。最後方で置かれたうえ、3~4角では内へモタれて追い上げがままならず。さすがに追い不足が応えた。

◆ 2枠 4番 ポタジェ 牡4 川田将雅 58(栗)友道康夫

【前走関係者コメント】
吉田隼騎手 スローになると思い、内枠でもあったのでテンに出していきました。その分、レースが流れたところで前を追いかける形になってしまい、最後はダラッとしてしまいました。それでも、最後まで諦めずに3着を取り切ってくれたし、力を見せてくれました。強烈な脚を使う2頭がいたので、前半うまく流れに乗りたいと思っていたんですが、最後は並ぶ間もなく交わされてしまいました。でも、この馬向きの展開になれば、まだまだやれますね。

【前走時次走へのメモ】
仕上がり良好。スタートを決め、少し促して縦長の4番手に収まる。淡々とリズム良く運び、4角で有力馬に先んじて仕掛けられる。エンジンのかかりが遅かったが、坂を上がって一寸刻みに伸び、ゴール寸前でダイワを交わして3着浮上。相手なりに走る渋太さ発揮。

◆ 3枠 5番 エフフォーリア 牡3 横山武史 56(美)鹿戸雄一

【前走関係者コメント】
横山武騎手 人気に応えられず、申し訳ありません。流れが遅くて少し掛かるところはありましたが、それでも、終いはしっかりと伸びてくれています。最後、勝った馬とは決め手の差で切れ負けしてしまった感じです。

【前走時次走へのメモ】
シャドーロール。皐月賞当時より落ち着き払っていた。好スタートから1角では好位の3番手。しかし、2角でグラティアス、向正面でサトノレイナス、3~4角ではアドマイヤハダル、ディープモンスターが外を進出して、徐々に位置を下げてしまった。それでも慌てず、内で我慢を重ねると直線は馬場の四分どころにスペースができる。そこを目がけて、一気に仕掛けると鋭く反応。サトノレイナスを捉えて単独先頭に立ち、ほぼ勝利を手中に収めたかに見えたが……。最後は首の上げ下げ、運がなかったとしか言いようのない2着。

◆ 3枠 6番 トーセンスーリヤ 牡6 横山和生 58(美)小野次郎

【前走関係者コメント】
横山和騎手 差す競馬も試してみたかったですし、できるだろうと思っていました。リズムを取っていつもと違うレースで、この先につながってくれるはずです。トップハンデを背負いながらよく頑張ってくれました。

【前走時次走へのメモ】
馬体をふっくら見せる。いつもより控えて中団で我慢。直線は馬場のいい外ラチの方へ。ゴール直前で更に外から交わされて惜敗も、トップハンデでも崩れず充実ぶりを示す。流れを読んだ好騎乗も光った。

◆ 4枠 7番 ワールドプレミア 牡5 岩田康誠 58(栗)友道康夫

【前走関係者コメント】
福永騎手 この馬とは一緒にレースしていましたし、調教にも乗って、ある程度特性は掴めていました。思ったほどのスタートは切れなかったけど、内枠の分、うまくリカバリーできました。有力馬を前に見ながら運べて、あとはどのタイミングで仕掛けようかと。向正面でウインマリリンが外から来ましたが、ここで動かなくてはいけないなと判断し、少し早く外に出しましたが、そこから長くいい脚を使っています。タフな展開になって、脚が上がっている状況のなか、よく抜け出してくれましたし、天皇賞という格式の高いレースを勝てて誇りに思います。

【前走時次走へのメモ】
下見所のテンションは高め。中位で折り合う。2周目向正面で外へ出してアリストテレスをぴったりマーク。外を回ったこともあり、ペースの上がった3~4角では追い上げられなかったが、直線は一完歩毎に前へと迫り、坂を上がって抜け出す。消耗戦で菊花賞馬が堂々たる勝利。

◆ 4枠 8番 サンレイポケット 牡6 鮫島克駿 58(栗)高橋義忠

【前走関係者コメント】
鮫島駿騎手 上がりの速い勝負、時計が速くなってどうかと思っていたんですが、しっかりと勝ち馬の後を追うように伸びてくれました。ただ、上位馬とは瞬発力の差を感じました。

◆ 5枠 9番 グランアレグリア 牝5 C.ルメー 56(美)藤沢和雄

【前走関係者コメント】
ルメール騎手 今日は手応えが前走と全然違いましたね。いいポジションを取れなかったですし、道中は苦しそうな感じがありました。直線の反応も普段より少し遅かったです。それでも最後は来ていますし、能力は高いですが……。

【前走時次走へのメモ】
二人引き。クロス鼻革。馬体の丸みと落ち着きはキープ。後方馬群で折り合いはついており、むしろ促すくらい。今日は外へ持ち出さず、直線は反応の速いインディチャンプの直後を狙う。ラスト200メートル付近でグンとエンジンがかかるが、外をスムーズに伸びたダノンキングリーにアタマ差惜敗。前走ほどの爆発力は見せられなかったとはいえ、春3戦目、中2週を考えるとさすがの地力。

◆ 5枠10番 カイザーミノル 牡5 横山典弘 58(栗)北出成人

【前走関係者コメント】
北出調教師 横山典騎手がこの馬のいろいろなことを分かっていますし、レースでもうまく乗ってくれました。今日も上位馬は強かったのですが、いつも頑張ってくれるように偉い馬です。

【前走時次走へのメモ】
落ち着き十分。気配は良かった。スッとスタートを出て少し促して前へ。バックストレッチでインの3番手に潜り込み、折り合いスムーズ。インで我慢を重ね、直線回り込んで仕掛けを遅らせての追い出し。ポタジェとダイワの間から一瞬グッと伸びかかった。最後は同じ脚勢も、一気の距離延長でこの相手に5着。大健闘だろう。

◆ 6枠11番 ムイトオブリガード 牡7 柴田善臣 58(栗)角田晃一

【前走関係者コメント】
藤岡佑騎手 もう少し先行したいと思ったのですが。ゆったりと運んで、最後もジリジリと伸びてくれました。

◆ 6枠12番 ラストドラフト 牡5 三浦皇成 58(美)戸田博文

【前走関係者コメント】
三浦騎手 攻め馬で乗っていて体の良さを感じていました。今回は1800メートルに距離が短縮して、縦長の隊列になりましたが、うまく運べたと思います。ただ、追った感じが良かっただけにラスト1ハロンで脚いろが鈍ったのには、何とも言えない面があります。

◆ 7枠13番 ペルシアンナイト 牡7 大野拓弥 58(栗)池江泰寿

【前走関係者コメント】
横山武騎手 初めて乗りましたが、自分のしたい競馬はできました。ソダシをマークする形でレースをしましたが、最後は同じ脚になってしまいましたし、2着馬に交わされてしまいました。今日は緩い面があったので、次はもっと良くなると思います。

【前走時次走へのメモ】
久々も仕上がる。返し馬でテンションが上がっていたが、発馬を決めて好位直後を確保。力むのをなだめつつ、いい位置で流れに乗れたのが良かった。ゴール前で3着後退も、しっかり脚を使って見せ場は十分だった。昨年に続いての好走。

◆ 7枠14番 カレンブーケドール 牝5 戸崎圭太 56(美)国枝栄

【前走関係者コメント】
戸崎騎手 もう1列前でもと思っていたけど、外からキセキに来られたのであの位置から。このペースでもリズム良く走っていたし、4角でもう少し我慢してから動きたかったけど、外から来られてしまいました。もう少し内枠が欲しかったですね。

【前走時次走へのメモ】
シャドーロール着用。中団の後ろ。3ハロン標から動き出したが、4角でステッキが入った時の手応えは今ひとつ。直線でクロノジェネシスに置き去りにされ、先行2頭との差も最後まで詰まらなかった。

◆ 8枠15番 ヒシイグアス 牡5 松山弘平 58(美)堀宣行

【前走関係者コメント】
松山騎手 開幕週だったのでいいポジションを取ってレースを進めようと思いました。前が飛ばしているなかで、しっかりとついていってくれました。直線では内から1頭抜け出してきて、危ないところはありましたが、最後まで脚いろが衰えず差し切って非常に強い競馬をしてくれました。厩舎の方でよく仕上げてくれて、乗る毎に馬は良くなっていますし、その毎に強い馬だと感じます。まだまだこれからの馬だと思うので、もっと強いレースを見せられるように頑張りたいと思います。

【前走時次走へのメモ】
シャープな体つき。落ち着き払って、抜群の気配。好スタートから二の脚もついて、好位4番手に収まる。道中は前と離れていたため、まったく揉まれることなく追走できた。3~4角はスムーズに進出。直線は内から伸びてきた2着馬と激しく競り合い、ゴール前でこれを制した。僅差だが完勝とも言える内容。今後が更に楽しみ。

◆ 8枠16番 ユーキャンスマイル 牡6 藤岡佑介 58(栗)友道康夫

【前走関係者コメント】
藤岡佑騎手 長く脚を使っていますし、休み明けで相手も強かったことを考えればよく頑張っています。距離は2000メートルでも問題ありません。

有力馬の前走コメントを見ると、敗因はハッキリしているようです。コントレイルは、矢作調教師が直前の大雨で勝てないと分かっているレースであれば出走させたくなかったというように、道悪競馬では分が悪い。今回は良馬場なので、条件的にはいいでしょう。グランアレグリアは安田記念の時はのど鳴りで本調子ではなかった。のど鳴りの手術をした今回は手ごたえがある感じです。エフフォーリアは決め手の差で負けたところはあるけど、上りは33秒台で来ているので悲観する内容ではない。面白いのはトーセンスーリヤでいつもと違う競馬を試して結果を出してきました。操作性の良さがある馬なので、どんな競馬でも出来そう。

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