社台グループはどれくらい中央競馬で大きいのか 現役馬のデータをTARGETで見ていて、社台グループの数字を少し整理してみました。 中央競馬の現役馬は8,893頭。そのうち、社台グループの所有馬は1,207頭でした。頭数の割合で見ると13.6%です。 これだけでもかなり大きいのですが、獲得賞金で見ると印象が変わります。現役馬全体の獲得賞金は17,062,757。社台グループ所有馬の獲得賞金は3,405,340。割合にすると20.0%です。 頭数では13.6%なのに、賞金では20.0%。つまり、単に頭数が多いだけではなく、上のクラスで走っている馬が多い、という見方ができます。 1頭あたりで見ると、全体平均は約1,919。社台グループ所有馬は約2,821。社台グループ以外は約1,777なので、社台グループ所有馬は非社台側の約1.59倍になります。 もちろん、これは手元の現役馬データをもとにした単純集計です。世代や引退時期、賞金区分の取り方で数字は変わります。それでも、中央競馬の中で社台グループが別格の存在感を持っていることは、この数字だけでも十分に分かります。 所有馬だけでなく、生産と種牡馬がある 社台グループを見るときに、馬主としての頭数や賞金だけで見ると少し足りません。 社台ファーム、ノーザンファーム、追分ファーム、白老ファームといった生産のラインがあり、その上にクラブ馬主、個人馬主、セール、さらに社台スタリオンステーションがあります。 前に作った「現役馬 生産者×馬主 勢力図」でも、ノーザンファーム、社台ファーム、白老ファーム、追分ファームの厚みはかなり目立ちました。生産者としての頭数が多く、そこにサンデーレーシング、社台レースホース、キャロットファーム、シルクレーシング、G1レーシングなどが絡んできます。 この構造があるので、社台グループは単なる「馬主グループ」ではなく、中央競馬の血統、生産、育成、所有のかなり広い部分に関わっている存在として見たほうが分かりやすいです。 社台スタリオンステーションの重み 公式サイトを見ると、社台スタリオンステーションの繋養種牡馬一覧には、イクイノックス、エピファネイア、キズナ、キタサンブラック、コントレイル、サートゥルナーリア、ドウデュース、モーリス、ロードカナロアなどが並んでいます。 現役時代の実績だけでなく、産駒成績まで含めて日本競馬の中心にいる名前が多いです。ここはやはり、ラインアップを見るだけで強い。 社台スタリオンステーションの企業情報では、社台コーポレーションの事業内容として「種牡馬事業全般」「サラブレッドの生産・育成及び販売」が挙げられています。また、沿革を見ると、1955年に吉田善哉氏が前身となる社台ファームを千葉県で創業し、1965年に早来町、現在の安平町に社台スタリオンステーションを設立した流れが分かります。 その後の種牡馬の歴史も濃いです。ノーザンテーストが1982年から11年連続でJRAリーディングサイアー。サンデーサイレンスが1995年から2007年まで13年トップ。ディープインパクトが2012年から2022年まで11年連続。さらに2024年、2025年はキズナがリーディングサイアーを獲得しています。 この流れを見ると、社台グループの強さは、ある一時期に強かったというより、種牡馬の更新を続けながら中心に残り続けているところにあると思います。 ノーザンファームは情報の出し方も広い ノーザンファームの公式サイトを見ると、セールインフォメーション、最近の重賞勝馬、今週の出走予定馬・先週の優勝馬、国内外の競走成績などがまとまっています。 牧場の公式サイトで、これだけ競走成績やセール情報を見せているのは、単に生産するだけでなく、販売、育成、競走成績までひと続きで見せる意識が強いからでしょう。 競馬ファンとしては、馬券を買うときに「ノーザンファームだから」というだけで決めるのは乱暴ですが、データを見ていると、無視できる要素ではありません。とくにクラブ馬やセール出身馬を見るときは、どの牧場の馬か、どの育成ルートかは一度確認しておいたほうがいいです。 G1馬や重賞勝ち馬の存在感 今回のTARGET集計は、現役馬の頭数と獲得賞金を見たものです。ここにG1馬や重賞勝ち馬の数を加えると、社台グループの存在感はさらに分かりやすくなります。 ただ、G1馬や重賞勝ち馬は、集計の定義をきちんと決めないと数字がぶれます。 たとえば、 所有馬だけで見るのか 生産馬まで含めるのか 地方・海外を含めるのか 現役馬だけに限定するのか 過去の引退馬まで含めるのか このあたりで数字がかなり変わります。 今回のレポートでは、まず「現在の中央競馬の現役馬」と「社台グループ所有馬」に絞りました。この範囲でも、頭数13.6%、賞金20.0%という差が出ています。 次にやるなら、G1馬、重賞勝ち馬、オープン馬、3勝クラス以上などで同じように切ってみると面白いと思います。おそらく、頭数比よりもさらに上に寄るはずです。 見るときの注意 社台グループの数字を見ると、つい「社台だから強い」とまとめたくなります。 ただ、実際には社台ファーム、ノーザンファーム、追分ファーム、白老ファームで性格が違いますし、クラブ馬主と個人馬主でも見え方が違います。さらに社台スタリオンステーションの種牡馬ラインアップが、グループ内外の生産馬にも広く影響します。 だから、社台グループを見るときは、 所有 生産 育成 種牡馬 クラブ を分けて見たほうがいいです。 今回の数字は、その中の「所有」に寄せた入口です。それでも、中央競馬の現役馬の13.6%を持ち、賞金では20.0%を占めているというのは、かなり強い数字です。 馬券やPOGで見るなら、「社台系だから買う」ではなく、「どの社台系なのか」「誰の所有なのか」「どの種牡馬なのか」まで見たほうがよさそうです。 単純な名前のブランドではなく、仕組みとして強い。社台グループの数字を見ていると、そこがいちばん大きいところだと思います。 参考 社台スタリオンステーション 繋養種牡馬 社台スタリオンステーション 企業情報 ノーザンファーム公式サイト ノーザンファーム 会社概要 ノーザンファームの歴史 追分ファーム公式サイト

生産者馬主
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現役馬のデータをTARGETで見ていて、社台グループの数字を少し整理してみました。

中央競馬の現役馬は8,893頭。そのうち、社台グループの所有馬は1,207頭でした。頭数の割合で見ると13.6%です。

これだけでもかなり大きいのですが、獲得賞金で見ると印象が変わります。現役馬全体の獲得賞金は17,062,757。社台グループ所有馬の獲得賞金は3,405,340。割合にすると20.0%です。

頭数では13.6%なのに、賞金では20.0%。つまり、単に頭数が多いだけではなく、上のクラスで走っている馬が多い、という見方ができます。

1頭あたりで見ると、全体平均は約1,919。社台グループ所有馬は約2,821。社台グループ以外は約1,777なので、社台グループ所有馬は非社台側の約1.59倍になります。

もちろん、これは手元の現役馬データをもとにした単純集計です。世代や引退時期、賞金区分の取り方で数字は変わります。それでも、中央競馬の中で社台グループが別格の存在感を持っていることは、この数字だけでも十分に分かります。

所有馬だけでなく、生産と種牡馬がある

社台グループを見るときに、馬主としての頭数や賞金だけで見ると少し足りません。

社台ファーム、ノーザンファーム、追分ファーム、白老ファームといった生産のラインがあり、その上にクラブ馬主、個人馬主、セール、さらに社台スタリオンステーションがあります。

前に作った「現役馬 生産者×馬主 勢力図」でも、ノーザンファーム、社台ファーム、白老ファーム、追分ファームの厚みはかなり目立ちました。生産者としての頭数が多く、そこにサンデーレーシング、社台レースホース、キャロットファーム、シルクレーシング、G1レーシングなどが絡んできます。

この構造があるので、社台グループは単なる「馬主グループ」ではなく、中央競馬の血統、生産、育成、所有のかなり広い部分に関わっている存在として見たほうが分かりやすいです。

社台スタリオンステーションの重み

公式サイトを見ると、社台スタリオンステーションの繋養種牡馬一覧には、イクイノックス、エピファネイア、キズナ、キタサンブラック、コントレイル、サートゥルナーリア、ドウデュース、モーリス、ロードカナロアなどが並んでいます。

現役時代の実績だけでなく、産駒成績まで含めて日本競馬の中心にいる名前が多いです。ここはやはり、ラインアップを見るだけで強い。

社台スタリオンステーションの企業情報では、社台コーポレーションの事業内容として「種牡馬事業全般」「サラブレッドの生産・育成及び販売」が挙げられています。また、沿革を見ると、1955年に吉田善哉氏が前身となる社台ファームを千葉県で創業し、1965年に早来町、現在の安平町に社台スタリオンステーションを設立した流れが分かります。

その後の種牡馬の歴史も濃いです。ノーザンテーストが1982年から11年連続でJRAリーディングサイアー。サンデーサイレンスが1995年から2007年まで13年トップ。ディープインパクトが2012年から2022年まで11年連続。さらに2024年、2025年はキズナがリーディングサイアーを獲得しています。

この流れを見ると、社台グループの強さは、ある一時期に強かったというより、種牡馬の更新を続けながら中心に残り続けているところにあると思います。

ノーザンファームは情報の出し方も広い

ノーザンファームの公式サイトを見ると、セールインフォメーション、最近の重賞勝馬、今週の出走予定馬・先週の優勝馬、国内外の競走成績などがまとまっています。

牧場の公式サイトで、これだけ競走成績やセール情報を見せているのは、単に生産するだけでなく、販売、育成、競走成績までひと続きで見せる意識が強いからでしょう。

競馬ファンとしては、馬券を買うときに「ノーザンファームだから」というだけで決めるのは乱暴ですが、データを見ていると、無視できる要素ではありません。とくにクラブ馬やセール出身馬を見るときは、どの牧場の馬か、どの育成ルートかは一度確認しておいたほうがいいです。

G1馬や重賞勝ち馬の存在感

今回のTARGET集計は、現役馬の頭数と獲得賞金を見たものです。ここにG1馬や重賞勝ち馬の数を加えると、社台グループの存在感はさらに分かりやすくなります。

ただ、G1馬や重賞勝ち馬は、集計の定義をきちんと決めないと数字がぶれます。

たとえば、

  • 所有馬だけで見るのか
  • 生産馬まで含めるのか
  • 地方・海外を含めるのか
  • 現役馬だけに限定するのか
  • 過去の引退馬まで含めるのか

このあたりで数字がかなり変わります。

今回のレポートでは、まず「現在の中央競馬の現役馬」と「社台グループ所有馬」に絞りました。この範囲でも、頭数13.6%、賞金20.0%という差が出ています。

次にやるなら、G1馬、重賞勝ち馬、オープン馬、3勝クラス以上などで同じように切ってみると面白いと思います。おそらく、頭数比よりもさらに上に寄るはずです。

見るときの注意

社台グループの数字を見ると、つい「社台だから強い」とまとめたくなります。

ただ、実際には社台ファーム、ノーザンファーム、追分ファーム、白老ファームで性格が違いますし、クラブ馬主と個人馬主でも見え方が違います。さらに社台スタリオンステーションの種牡馬ラインアップが、グループ内外の生産馬にも広く影響します。

だから、社台グループを見るときは、

  • 所有
  • 生産
  • 育成
  • 種牡馬
  • クラブ

を分けて見たほうがいいです。

今回の数字は、その中の「所有」に寄せた入口です。それでも、中央競馬の現役馬の13.6%を持ち、賞金では20.0%を占めているというのは、かなり強い数字です。

馬券やPOGで見るなら、「社台系だから買う」ではなく、「どの社台系なのか」「誰の所有なのか」「どの種牡馬なのか」まで見たほうがよさそうです。

単純な名前のブランドではなく、仕組みとして強い。社台グループの数字を見ていると、そこがいちばん大きいところだと思います。

参考

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