レース終了後のコメントには騎手によって本音だったり、馬主や調教師向けだったり、当たり障りのないコメントだったり、いろいろあります。特に勝った時や惜しかったときなどのコメントは本音に近いので、次のレースの参考になります。そこで、レース後コメントより勝ち馬になりそうな馬を探してみたいと思います。
第69回神戸新聞杯の前走のレース後騎手コメントから勝ち馬になりそうな馬を探してみます。
神戸新聞杯出走馬の前走コメント
◆ 1枠 1番 セファーラジエル 牡3 鮫島克駿 56(栗)高柳大輔
【前走関係者コメント】
鮫島駿騎手 調教に乗ってコントロールの難しさを感じていましたし、高柳大調教師に相談して、リズム重視のレースをしようと思っていました。流れが向いたことが一番の勝因でしょうが、着差はつけてますからね。今日はいい内容で勝てました。乗り難しさが残ってる段階ですが、その点が改善されればもっと走れる馬だと思います。
【前走時次走へのメモ】
スタートで寄られたが、急がせずに後方2番手で折り合いをつけて追走。3~4角ではマカオンドールのあとを追うように進出を図り、直線でその外から抜け出したあとはリードを広げてゴールへ。右ステッキで内へヨレるなど、粗削りな面こそあったが、4馬身差の完勝だった。
◆ 2枠 2番 ワンダフルタウン 牡3 和田竜二 56(栗)高橋義忠
【前走関係者コメント】
和田竜騎手 勝った馬はゲートをポンと出ていい位置を取れましたからね。その後ろからになりました。スローだったのでどうしようかと思ったんですが、あの流れでもハミを噛む馬ではないし、リズムを重視してそのまま運びました。ただ、3角で外から来られた時にガチャガチャして馬体を打つところがありましたし、ちょっとこの馬には時計が速過ぎて対応できなかったです。馬は格段に良くなっていたんですが……。
【前走時次走へのメモ】
使い減りは見られず、気配良好。互角の発馬から中団の外追走。前にサトノレイナスを見る位置で機を窺っていたが、4角で窮屈な位置に入り、左右の馬に接触する不利があった。直線は伸び切れず。
◆ 3枠 3番 キングストンボーイ 牡3 C.ルメー 56(美)藤沢和雄
【前走関係者コメント】
ルメール騎手 距離は大丈夫そうですね。最後まで伸びていました。まだ子供ですが、これからもっと良くなると思いますよ。
【前走時次走へのメモ】
好馬体で好仕上がり。後方で脚をためて、勝負どころで前との差を詰める。直線は外に持ち出すスペースがなかったので、内に潜り込むと、外で先頭に立っていた勝ち馬を、差し切れそうでいて、差し切れなかった。
◆ 4枠 4番 モンテディオ 牡3 池添謙一 56(栗)四位洋文
【前走関係者コメント】
池添騎手 久々を使い、中身がしっかりしてレースも上手に走ってくれましたね。ちょっと早めに動きましたが、まだ余裕があったくらい。トップギアになるとまだ体がブレるので、これからもっと良くなると思います。何よりジョッキー時代にお世話になった四位先生の馬で1勝できたのが嬉しいです。
【前走時次走へのメモ】
馬体が絞れて気配上昇。中団から。前とは離れていたがじっくりと脚をため、手応え良くレースを進める。前が止まって、2周目3~4角で自然と先頭へ。ラチ沿いに寄せていき、そのまま押し切った。叩き2走目で実力を発揮。
◆ 5枠 5番 ステラヴェローチェ 牡3 吉田隼人 56(栗)須貝尚介
【前走関係者コメント】
吉田隼騎手 もう少し流れてくれると思ったのですが、思った以上にペースが流れませんでした。ゲートは改善余地がありますし、そのあたりはまだまだ伸びしろがあります。最後はいい脚で伸びていましたし、これだけやれる力があるところを見せてくれました。やはり展開が悔やまれます。流れが向いていれば、この馬がダービー馬になることもあったと思います。
【前走時次走へのメモ】
好気合。抜群のデキ。発馬は速くなく、後方追走。他馬が早めに外を進出した時もじっとしていた。4角手前で外へ進路を取ると、直線は追う毎に加速。ゴール前は目立つ脚いろで3着まで差し届く。やはり地力がある。
◆ 6枠 6番 シゲルソウサイ 牡3 岩田康誠 56(栗)上村洋行
◆ 7枠 7番 レッドジェネシス 牡3 藤岡康太 56(栗)友道康夫
【前走関係者コメント】
友道調教師 今日が初のGⅠ挑戦でしたが終いは来ていましたし、頑張ってくれました。この経験を先につなげていってくれればと思います。
【前走時次走へのメモ】
深く踏み込んで動き良し。タイトなローテーションの影響は見られなかった。少し出負けして離れた最後方追走。3~4角は内を回ってロスを避け、直線も最内から差を詰めてきたが……。
◆ 7枠 8番 イクスプロージョン 牡3 松山弘平 56(栗)杉山晴紀
【前走関係者コメント】
西村淳騎手 道中は思い通りに運べてこれならと思っていましたが、4角で寄られる不利がすべてでした。
【前走時次走へのメモ】
チークピーシズ。1角手前でスイッチが入ったので少し控える。4角で横並びの3頭に並びかけていく際に寄られながらも、伸びてきたが、最後は上位勢と同じような脚勢。
◆ 8枠 9番 テイエムタツマキ 牡3 富田暁 56(栗)武英智
【前走時次走へのメモ】
出遅れ。先行して渋太いタイプだけに、後手に回ったのが痛い。体ももっと絞れた方がいいかもしれない。
◆ 8枠10番 シャフリヤール 牡3 福永祐一 56(栗)藤原英昭
【前走関係者コメント】
福永騎手 藤原英厩舎みんなで目標としていたダービーが獲れて最高に嬉しいです。レースはとてもタイトで厳しい展開で、ああせざるを得ない形でした。決してスムーズな競馬ではありませんでしたが、馬の力に助けられましたし、最後の最後まで素晴らしい末脚でした。ゴール板を過ぎてもどちらが勝ったのか分からず、本当に引き上げてくるまで分かりませんでした。デビューしてからこの馬でダービーを目指して、最大目標としていたレースを勝つことができました。
【前走時次走へのメモ】
二人引きでも落ち着き払っていた。発馬は互角に出て、中団の馬込みの中。スペースのない窮屈な位置になったが、狙ったものだろう。折り合いをつけて、じっくりと機を窺っていた。3~4角で外をマクる馬がいても動かず、直線に向く。前に馬がいて外のアドマイヤハダルと接触したが、馬場中央にスペースを見つけると左手前に替えて、鋭く伸びる。更に先に抜け出していたエフフォーリアの内へ潜り込んで、この叩き合いを制した。ディープインパクト産駒らしい見事な切れ味を発揮して、鮮やかな勝利。
前走コメントから期待できそうな馬は、セファーラジエル、モンテディオ、ステラヴェローチェです。
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