今週末は日本ダービーです。
ダービーは東京芝2400m。
共同通信杯は東京芝1800m。
距離は600m違いますが、同じ東京競馬場で行われる3歳重賞ということで、昔からダービーとの関係がよく言われます。
皐月賞へ向かうレースとして見れば、中山にはホープフルS、京成杯、弥生賞、スプリングSがあります。どれも皐月賞と同じ中山や右回りの経験を積むにはいいレースです。
ただ、ダービーは東京です。左回りで、直線が長く、最後まで脚を使えるかどうかが問われます。
そう考えると、2月の東京芝1800mで行われる共同通信杯を使う意味は大きいですね。
明け3歳の早い時期に東京を経験できる。
直線の長いコースで脚を使えるか分かる。
皐月賞まで間隔も取れる。
このあたりが、共同通信杯が重視される理由だと思います。
共同通信杯組のダービー成績
過去40年データで見ると、共同通信杯に出走したあとにダービーまで出てきた馬は103頭いました。
その成績は、
1着 10頭
2着 6頭
3着 8頭
となっています。
勝率にすると約9.7%。
複勝圏で見ると24頭です。
ダービーに出てくるだけでも大変ですから、共同通信杯を使った馬がこれだけダービーで走っているのは、やはり無視できないですね。
ただし、ここで注意したいのは、「共同通信杯に出ていた馬」と「共同通信杯を勝っていた馬」は別だということです。
共同通信杯に出走してダービーを勝った馬は10頭いますが、共同通信杯を勝って、そのままダービーも勝った馬は4頭だけでした。
共同通信杯に出走してダービーを勝った馬
共同通信杯を使って、のちにダービーを勝った馬は以下の10頭です。
・1986年 ダイナガリバー
・1988年 サクラチヨノオー
・1990年 アイネスフウジン
・1994年 ナリタブライアン
・1995年 タヤスツヨシ
・2001年 ジャングルポケット
・2012年 ディープブリランテ
・2015年 ドゥラメンテ
・2021年 シャフリヤール
・2023年 タスティエーラ
こうして見ると、かなりいい馬が並びます。
ナリタブライアンは三冠馬。
ドゥラメンテは皐月賞とダービーの二冠。
シャフリヤール、タスティエーラも最近のダービー馬です。
共同通信杯を勝っていなくても、東京1800mを経験して、そこから皐月賞や別路線を使ってダービーへ向かう形は十分に意味があると思います。
タスティエーラは共同通信杯4着から、皐月賞2着を経てダービーを勝ちました。
シャフリヤールは共同通信杯3着のあと、毎日杯を勝ってダービー制覇。
ドゥラメンテは共同通信杯2着から皐月賞、ダービーを連勝。
共同通信杯で負けていても、その経験が後につながっている馬は多いですね。
共同通信杯を勝ってダービーも勝った馬は4頭
一方で、共同通信杯を勝って、その年のダービーも勝った馬は4頭だけです。
・1986年 ダイナガリバー
・1990年 アイネスフウジン
・1994年 ナリタブライアン
・2001年 ジャングルポケット
この4頭です。
2001年のジャングルポケット以降、共同通信杯を勝ってダービーも勝った馬は出ていません。
ここは意外ですね。
共同通信杯を勝つような馬は東京適性もありそうですし、ダービーに直結しそうに見えます。でも実際には、2000年代以降は勝ち切れていません。
共同通信杯を勝った馬がダービーまで進んだのは33頭。そのうちダービーを勝ったのは4頭です。
1着 4頭
2着 5頭
3着 3頭
複勝圏には12頭来ていますから、悪い成績ではありません。ただ、勝ち切るとなると簡単ではないです。
最近の共同通信杯勝ち馬は2着が多い
最近の共同通信杯勝ち馬を見ると、ダービーでは惜しいところまで来ている馬が多いです。
・2014年 イスラボニータ ダービー2着
・2016年 ディーマジェスティ ダービー3着
・2017年 スワーヴリチャード ダービー2着
・2019年 ダノンキングリー ダービー2着
・2021年 エフフォーリア ダービー2着
・2024年 ジャスティンミラノ ダービー2着
この並びを見ると、共同通信杯勝ち馬はダービーでかなり強いところまで来ています。
ただ、あと一歩届かない。
イスラボニータ、エフフォーリア、ジャスティンミラノは皐月賞馬です。共同通信杯を勝って、皐月賞も勝って、ダービーで1番人気になって、それでも2着。
これはかなり興味深いですね。
共同通信杯を勝つ馬は東京適性がある。
皐月賞も勝てるくらい能力が高い。
でもダービーでは最後に何かに差される。
そういうパターンが最近は目立ちます。
なぜ共同通信杯勝ち馬はダービーで勝ち切れないのか
理由はいくつかあると思います。
ひとつは距離です。
共同通信杯は1800m。
皐月賞は2000m。
ダービーは2400m。
共同通信杯と皐月賞を強い内容で勝つ馬は、スピードと瞬発力があります。ただ、ダービーになると2400mを最後まで走り切る持続力が必要になります。
もうひとつは目標です。
共同通信杯を勝って、皐月賞も勝つような馬は、ダービーで人気になります。マークもきつくなりますし、早めに動かされることもあります。
2021年のエフフォーリアは、まさにそういう競馬でした。直線で勝ちに行って、最後にシャフリヤールに差されました。
2024年のジャスティンミラノも、共同通信杯、皐月賞を勝って、ダービーでは2着でした。
勝ちに行く競馬をして、最後に差される。
東京2400mは、それだけ難しいですね。
今年の共同通信杯組
今年の共同通信杯組で注目は、リアライズシリウスとロブチェンです。
リアライズシリウスは共同通信杯を勝ちました。
その後、皐月賞では2着。
ロブチェンは共同通信杯3着でしたが、ホープフルSを勝っていて、皐月賞も勝ちました。
今年は、この2頭がダービーでも人気を分ける形になると思います。
共同通信杯の結果だけを見ると、リアライズシリウスが先着しています。
ただ、皐月賞ではロブチェンが勝ち、リアライズシリウスが2着。
この2頭は、東京1800mでも中山2000mでも上位に来ているわけですから、能力はかなり高いです。
あとは東京2400mでどうかですね。
リアライズシリウス
リアライズシリウスは、共同通信杯を勝っています。
共同通信杯では2番人気で1着。レースでは逃げる形になり、上がり34.1秒でまとめています。
津村明秀騎手のコメントを見ると、折り合いがつく馬で、ゲート面にも課題がありながら成長しているという内容でした。
皐月賞では2着。ロブチェンを見ながら運んで、直線では一度前に出そうなところまで行きました。ただ、最後にロブチェンに差し返されました。
津村騎手も、距離は大丈夫そうというコメントをしています。
共同通信杯を勝って、皐月賞2着。
これはダービーへ向かうローテーションとしてはかなり良いと思います。
ただ、過去の流れを見ると、共同通信杯勝ち馬は最近ダービーで2着が多いです。リアライズシリウスも、その流れに入るのか、それとも久しぶりに共同通信杯勝ち馬のダービー制覇まで行くのか。
ここは大きなポイントですね。
ロブチェン
ロブチェンは共同通信杯3着でした。
共同通信杯ではスタートのタイミングが良すぎて、壁を作れなかったというコメントがありました。それでも最後までよく頑張っています。
その後の皐月賞では逃げ切り勝ち。
松山弘平騎手は、逃げるつもりではなかったが、ゲートの出が良く、周りの動きも見てあの形になったという話をしています。しかも一度リアライズシリウスに並ばれそうになりながら、差し返しています。
これは強い内容だったと思います。
ロブチェンは、ホープフルSを差して勝ち、皐月賞では逃げて勝ちました。
脚質に幅があります。
共同通信杯では3着でしたが、東京コースを経験できたことは大きいです。ダービーで無理に逃げる必要はないでしょうし、ある程度前で運んで直線で脚を使う形なら、かなりしぶといと思います。
共同通信杯組は東京経験が強み
共同通信杯組の強みは、やはり東京を経験していることです。
ダービーは東京芝2400mです。
東京の直線は長いですし、最後の坂もあります。
中山で強い馬が、東京で同じように走れるとは限りません。
逆に、東京でいい脚を使える馬は、ダービーで見直せます。
リアライズシリウスは共同通信杯を勝っています。
ロブチェンは共同通信杯で3着ながら、ホープフルSと皐月賞を勝っています。
この2頭は、東京も中山も経験して結果を出しているという意味で、かなり信頼しやすいです。
ただ、共同通信杯1800mとダービー2400mは別物です。1800mでキレた馬が、そのまま2400mで同じ脚を使えるとは限りません。
そこがダービーの難しいところですね。
パントルナイーフも東京替わりで気になる
共同通信杯ではありませんが、東京経験という意味ではパントルナイーフも気になります。
東京スポーツ杯2歳Sを勝っていて、東京1800mで結果を出しています。皐月賞は14着でしたが、コメントを見ると、3〜4コーナーで前の馬が下がってきてポジションが悪くなったという内容でした。
ルメール騎手も、状態は良かった、アンラッキーだったという話をしています。
皐月賞だけで見限るのは早いかもしれません。
東京に替わって、スムーズに運べれば巻き返しがあってもおかしくないです。
今年のダービーをどう見るか
今年は、共同通信杯を勝ったリアライズシリウスと、共同通信杯3着から皐月賞を勝ったロブチェンが中心になると思います。
過去の傾向だけで見ると、共同通信杯勝ち馬はダービーで2着が多いです。
一方で、共同通信杯で負けていた馬が、皐月賞や別路線を経てダービーを勝つ例もあります。
タスティエーラは共同通信杯4着からダービー勝ち。
シャフリヤールは共同通信杯3着からダービー勝ち。
ドゥラメンテは共同通信杯2着から二冠。
ディープブリランテも共同通信杯2着からダービー勝ち。
そう考えると、共同通信杯を勝ったリアライズシリウスだけでなく、そこで3着だったロブチェンも、むしろダービー向きの余地を残しているように見えます。
共同通信杯を勝つことが大事なのではなく、東京でどういう内容だったか。
そして、その後に皐月賞や別路線でどう成長したか。
ここを見たほうがいいと思います。
最後に
共同通信杯は、ダービーに直結するようで、実は単純ではありません。
過去40年で、共同通信杯に出走してダービーを勝った馬は10頭。
でも、共同通信杯を勝ってダービーも勝った馬は4頭だけ。
しかも、2001年のジャングルポケット以降は出ていません。
一方で、最近の共同通信杯勝ち馬はダービーで2着が多いです。
イスラボニータ、スワーヴリチャード、ダノンキングリー、エフフォーリア、ジャスティンミラノ。どれもダービーで勝ち切れませんでしたが、かなり強い競馬をしています。
今年のリアライズシリウスは、その流れに入るのか。
それとも久しぶりに共同通信杯勝ち馬としてダービーを勝つのか。
そして、共同通信杯3着から皐月賞を勝ったロブチェンが、東京2400mで改めて強さを見せるのか。
今年のダービーは、この共同通信杯組の見方がかなり大事になりそうです。

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